旧東ドイツのエリアで、場所としてはエアフルトよりも約40km南に位置しています。
ここでの目的は、「博物館」醸造所(「醸造所博物館」じゃないよ)の
シュミット醸造所です。
【テューリンゲン州のローカル線に乗ります】
事前情報では電車を降りて、道1本しかない、ということでしたが・・・
【たしかに1本道だが・・・不安になります】
不安な気持ちに負けそうになりながら進んでいくと・・・
【ありました!岩肌にくっついているように立っています】
【シュミット氏です】
【仕込み釜。味のある銅の釜です。ベアレンの釜よりずっと小さめ】
【モルトミル】
【クールシップ。屋根裏にあります。】
1875年創業。
創業当時のままの醸造設備を使用し続けている「博物館」醸造所です。
本当に博物館にあるような設備が現在も使用されております。
おそらく故障の際はマイスターが自分で修理して使い続けていると思われ
熱源は薪。そして、貯酒室は岩をくりぬいた洞窟、ととにかく圧巻です。
【洞窟内の貯酒室。ひいお爺さんの代に掘ったらしい】
昔は冷蔵設備も無いので、近くの川の氷を切り抜き、洞窟に保管して使用していたそうです。
【現在使用しているタンクは左のタンク。昔は木のタンクで熟成させていた。】
事前にアポイントを採っていましたが、本当に親切に色々と教えていただきました。
そんな中、写真右側の木のタンクを見ながら、
「ちょっと入ってみる?」
なんていうものですから、ついつい・・・
【入りました!通常のタンクと違い、洗浄するときには非常に気を使ったと思います】
このタンクですが、現代の通常のタンク同様、ビールの樽詰めで空にした後に洗浄します。
しかしながら、入り口が狭く、換気も悪いので、よほど換気してCO2を出さないと窒息してしまう恐れがあります。
一通り、ご案内いただいてからビールをご馳走になりました。
【ラガービールだ。うめぇべ?】
現在、4代目のシュミット氏。毎年ベルリン工科大の醸造学科の学生を研修に受け入れているそうです。
醸造設備、その修理の工具、すべてが職人の手作りでシュミット氏の手入れの良さが感じられました。
大量生産は決してできない、そういった醸造所ではありますが、その存在自体に高い価値があり
ビール醸造に携わる人たちに惜しげもなく伝えている姿勢は、多くの人に影響を与えています。
かつてNHKのテレビでも取り上げられ、特集を組まれたことから日本からの訪問もあるそうです。
写真には載せられない貴重な設備、資料、お話も聞かせていただきました。
本当にありがとうございました。(Vielen Dank、Herr Schmitt!)
もっと長い時間滞在したかったのですが、電車の本数が少ないので移動しなければなりません。
【かわいい電車がまた登場!結構めずらしいです。】
次に向かいます!